堕天使系兄の攻略方法。
あ…やばい目眩がしてきた。
「ちょっと聞いてんの!?」
「…兄妹じゃないです、もう他人です…!」
これで満足なんでしょ。
生憎、今の私はこんな茶番に付き合ってられるほど暇じゃないのに。
それに先輩方も受験生じゃないの…。
どうなってんの、このシステム。
「あー骨折したかも~。ねぇどうしてくれる?」
「す、すみませんっ」
「それはもう聞いたっつってんだろ。金だよ、おら出せよ」
そしたら今度はカツアゲ現場と出くわす。
ついてない日だ。
今日は最悪だ。
このままスルーが一番いいなんて分かってる。
「ぼ、僕は何もしてないですっ!あなた達がぶつかってきてっ」
「あぁ!?今更なに言ってんだよ!」
それに柄の悪い先輩方だし…。
関わっちゃ駄目。
バレないように静かに逆方向へ行くんだ柚。
「あの、こういうのは良くないかと……」
「あ?誰だテメェ」
「こ、この人のクラスメイトですけども!」