堕天使系兄の攻略方法。
湊side




4限が終わると俺は真っ先に生徒会室へと向かう。

そこで昼食を取るのがお決まりだった。


だってそこなら煩いクラスメイトの女達に声かけられないし、ゆっくり食べられるから。



「湊さん、毎回毎回湊さんの机に焼きそばパンと野菜ジュースが置いてあるんですが…」


「あぁ、うん」



後輩である佐藤は疑いの眼差しをその2つに向けた。

今日も無事、あいつは役目を終えたらしい。



「結構いい下僕が出来たんだよね。それも思ったより使える」



自分が俺の一番の理解者だと勘違いしていたのか、その後輩は少し悔しそうな顔をした。

まぁそんなもの俺はどうでもいいんだけど。


野菜ジュースにストローを通して、喉へ吸い込んだ。



「これ、何？」


「それは生徒の落とし物として届けられたキーホルダーです」



ここは町の交番じゃないんだけど。

小さなウサギのぬいぐるみにチェーンが付いていて、それを見ていると誰かを思い出した。



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