覚醒者3号-最終調査報告-
黛
「撤退!撤退だ!」
黒いアサルトスーツの兵士達が走り去っていく。
…関東のとある都市。
真夜中の地下道で機関実行部隊の襲撃を受けたものの、小山田君の活躍もあり、私達は事なきを得た。
小山田君は日に日に戦い慣れてきている。
ここ最近は格闘術もすっかり板についてきて、もう発火能力なしの一対一の勝負でさえ、小山田君には勝てなくなってきた。
元々私が小山田君に教えたのは護身術程度の格闘術。
だけど小山田君は男という事もあって力も強いし、何より私から教わった技を自己流でアレンジして、更に効率的な攻撃にして吸収するという非凡な才能も持ち合わせていた。
本人は喜ばないかもしれないが、小山田君は実に戦闘向けの人材といえる。
「…ふぅー…」
静かに息を吐き出す小山田君。
その背中に。
「……」
ななみちゃんが触れようとする。
けど。
「…ん?」
彼女が触れる直前に、小山田君が振り向いた。
黒いアサルトスーツの兵士達が走り去っていく。
…関東のとある都市。
真夜中の地下道で機関実行部隊の襲撃を受けたものの、小山田君の活躍もあり、私達は事なきを得た。
小山田君は日に日に戦い慣れてきている。
ここ最近は格闘術もすっかり板についてきて、もう発火能力なしの一対一の勝負でさえ、小山田君には勝てなくなってきた。
元々私が小山田君に教えたのは護身術程度の格闘術。
だけど小山田君は男という事もあって力も強いし、何より私から教わった技を自己流でアレンジして、更に効率的な攻撃にして吸収するという非凡な才能も持ち合わせていた。
本人は喜ばないかもしれないが、小山田君は実に戦闘向けの人材といえる。
「…ふぅー…」
静かに息を吐き出す小山田君。
その背中に。
「……」
ななみちゃんが触れようとする。
けど。
「…ん?」
彼女が触れる直前に、小山田君が振り向いた。