覚醒者3号-最終調査報告-
手のかかる妹を見るような気分でななみちゃんと話していると。

「黛さん」

小山田君が声をかけてきた。

少し離れたところで、しゃがみ込んでいる。

何かを発見したらしい。

「どうしたの?」

私とななみちゃんは彼のそばへと歩み寄った。

…小山田君は何かを拾い上げる。

「これ…なんだと思う?」

それは、ケースに収められたCD-ROMのようだった。

「…パソコンとかで読み込む奴よね、それ」

「やっぱりそうか…」

神妙な顔でCD-ROMを見つめる小山田君。

「…機関の…実行部隊が…?」

ななみちゃんが問いかける。

「ああ…恐らくはな…撤退する途中で落としていったものだろう」

小山田君は頷いた。

…気になるのは中身だ。

一体どんなデータが入っているのだろう。

機関の関係者が持っていたものだ。

重要な情報が入っている可能性は高い。

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