君を待ってる
ピピッピピッ
午前7時、目覚まし時計の音が頭に響く。

眠れなかったな……。

このままベッドに入ってても眠れないと思ってリビングに行くと、
龍と龍のお母さんがいた。

「あ、笑恋おはよう。ちょっと座って。」
笑「うん。」
「2人とも落ち着いて聞いてね。駿斗君のお父さんとお母さんが不慮の事故で亡くなったの。」

笑「え……」

駿ちゃんのお父さんとお母さんは昨日、駿ちゃんがお祭りに行くから、久しぶりに2人で外食しようと出かけてたら、
居眠り運転のトラックと衝突したらしい。

私が花火を見たいなんてワガママ言わなかったら……。
駿ちゃんのお父さんもお母さんも亡くなってなかった……。

笑「駿ちゃんは?」
「まだ病院よ。」
笑「そっか…」
龍「駿はさ、これからどうなるの?俺らもう一緒にいられないの?」
「うん……。まだ分からないけどね……。」
笑「そんなの嫌だよ…。私、駿ちゃんの所に行ってくる!」

病院まで必死に走る。
周りの音なんて聞こえないくらいに。
駿ちゃんにはやく会わないと行けない気がした。

病室のドアを開ける。
部屋の中は綺麗に片付いていて、駿ちゃんはどこにもいない。
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