地味で根暗で電信柱な私だけど、あったかくしてくれますか?
それから佐藤さんは姉の質問攻めを受けた。
「佐藤さんは幾つなの?」
「二十三歳です」
「お住まいは?」
「埼玉県の志木です。でもできれば早く清川さんと同じ家で暮らしたいですね」
わぁ、佐藤さん。
嬉しいけど何だか恥ずかしいからそういうことを姉さんに言うのはやめて。
佐藤さんの答えに姉が「へぇ」と応じながらにやにやしだした。いやらしい目で私を見てくる。あーもうだからそんな目をしないで。
「じゃあ家族構成とかも教えてくれる? ご両親はご健在なの?」
「ええ。実家は浦和です。兄と弟がいて兄は一人暮らしをしてますけど弟が両親の家にいます」
「男ばかりの三人兄弟だったんだ。なるほどねぇ、もしかしてみんな佐藤さんみたいな感じなの?」
「うーん、どうでしょう」
佐藤さんが中空に目を遣った。まるでそこにカンペでもあるかのように視線を向けたまま彼は口にする。
「兄はどちらかというと熱いタイプですね。弟は逆に冷静なタイプです。俺は二人を足して二で割った感じでしょうか」
相手が私の姉だからか佐藤さんは素直に答えてくれている。それはそれでいいことかもしれないけど初対面の人に個人情報を明かしちゃって大丈夫なのかな?
この人は私がしっかり守らないといけないなぁ。
……などとつい思ってみたり。
「佐藤さんは幾つなの?」
「二十三歳です」
「お住まいは?」
「埼玉県の志木です。でもできれば早く清川さんと同じ家で暮らしたいですね」
わぁ、佐藤さん。
嬉しいけど何だか恥ずかしいからそういうことを姉さんに言うのはやめて。
佐藤さんの答えに姉が「へぇ」と応じながらにやにやしだした。いやらしい目で私を見てくる。あーもうだからそんな目をしないで。
「じゃあ家族構成とかも教えてくれる? ご両親はご健在なの?」
「ええ。実家は浦和です。兄と弟がいて兄は一人暮らしをしてますけど弟が両親の家にいます」
「男ばかりの三人兄弟だったんだ。なるほどねぇ、もしかしてみんな佐藤さんみたいな感じなの?」
「うーん、どうでしょう」
佐藤さんが中空に目を遣った。まるでそこにカンペでもあるかのように視線を向けたまま彼は口にする。
「兄はどちらかというと熱いタイプですね。弟は逆に冷静なタイプです。俺は二人を足して二で割った感じでしょうか」
相手が私の姉だからか佐藤さんは素直に答えてくれている。それはそれでいいことかもしれないけど初対面の人に個人情報を明かしちゃって大丈夫なのかな?
この人は私がしっかり守らないといけないなぁ。
……などとつい思ってみたり。