もふもふになっちゃった私ののんびり生活
 今日も金曜の夜だというのに当然のようにもうすぐ終電という時間まで働いて、明日も明後日も普通に休日出勤予定だ。

 会社を出て、フラフラと駅までの道を歩いていると、ふと信号が赤に変わった。
 立ち止まったが足がふらつき、咄嗟に体勢を立て直そうと踏ん張ろうとしたが力が入らずに、ピクリとも動かないまま地面へと身体が前のめりに道路へと倒れて行く。

 あっと思った時にはこちらに向かって走って来る車のライトがぼんやりとした視界を更に奪った。

 ああ……。車の運転手さん、ごめんなさい。悪いのは、全て倒れた私と過労な労働をさせていた会社だから。どうか、運転手さんが悪くなりませんように。

 ただそう思いながら、もう身体に襲い掛かった衝撃も痛みを感じないままに視界が闇へ閉ざされた。



 ブラック企業で働き続けて生きている意味がもう分からなくなっていたけど、別に死にたかった訳ではない。
 でも、これでもう休めると思うと悪くない、よね?

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