もふもふになっちゃった私ののんびり生活
昨日は一日中お店でおばあさんと調合をしていたが、今日は家に帰る日なので午前中だけおばあさんと一緒に調合し、お昼を食べたら買い物してから戻る予定だ。
おばあさんに師事するようになって、最近ようやく一番低級の傷薬が普通の効能で作れるようになった。
本を読み、セフィーに聞きつつ独学でやっていた時と違い、実地できちんと理由を聞きながら教えて貰い作業をすることでしっかりと覚えられた。
初めておばあさんに認めて貰えた傷薬は、一つはセフィーに、一つは自分で、もう一つはじっと見つめていたヴィクトルさんにあげた。
いつも近くにいるし、護衛も自分から頼んだ訳ではないけれど、それでも色々教わったり助けて貰っているのも確かだからね。
「じゃあ、おばあさん。また三日後ね!」
「ああ、気を付けてお帰り。待っているよ」
ヴィクトルさんと二人の時はこうして隣を歩くのにももう慣れた。ただ、この一年で残念ながら私の身長はそれ程伸びてはいないので、身長差もほぼ変わっておらず相変わらず話すのは前を向いたままだ。
「おばさーんっ!塩とウルを下さいっ!」
「はいよっ!ルリィちゃんは今日も元気だね!相変わらずヴィクトル一緒かい。ほらあんたは無駄に強面なんだから、少しは愛想を良くしたらどうだい!」
「……これでも大分表情が出るようになっただろ。それに俺が愛想を良くするのはルリィだけでいい」
くっ!!こういう不意打ちがあるから、ヴィクトルさんはずるい!最近私には面と向かって番とか言わないけど、隣でこういう風なセリフを言われたら!私、全く免疫が無いんだってば!!
脳裏にセフィーの黒い笑みを思い浮かべ、平常心、平常心と呟きながらお金を取り出しておばさんに渡す。
「全く、こんな小さい内にそんなこと言われても、ねぇ、ルリィちゃん」
「そ、そう、私はまだ十二歳だし!!じゃあ、おばさん、また来るからっ!」
「ああ、またよろしくね!しっかり護衛するんだよ、ヴィクトル!」
塩とウルを受け取って急いでカバンにしまい、いつもの卵を買う店へとタタッと駆け出した。
憎らしいことに、私がいきなり駆け出しても、ヴィクトルさんは少しだけ速足になるだけだ。
……速足ってところがね。しかも少しだけ。……うん、いいんだけど。
いつも顔を出す店では毎回ヴィクトルさんと一緒なので、私がヴィクトルさんの番だということは皆が知っている。なのでこういうやり取りはしょっちゅうあるのだが、私としてはどうしていいか今だに分からないままなのだ。
そのまま卵を買い、ついでに屋台で売っていたパンも買ってそのまま急ぎ足で門を抜けた。
おばあさんに師事するようになって、最近ようやく一番低級の傷薬が普通の効能で作れるようになった。
本を読み、セフィーに聞きつつ独学でやっていた時と違い、実地できちんと理由を聞きながら教えて貰い作業をすることでしっかりと覚えられた。
初めておばあさんに認めて貰えた傷薬は、一つはセフィーに、一つは自分で、もう一つはじっと見つめていたヴィクトルさんにあげた。
いつも近くにいるし、護衛も自分から頼んだ訳ではないけれど、それでも色々教わったり助けて貰っているのも確かだからね。
「じゃあ、おばあさん。また三日後ね!」
「ああ、気を付けてお帰り。待っているよ」
ヴィクトルさんと二人の時はこうして隣を歩くのにももう慣れた。ただ、この一年で残念ながら私の身長はそれ程伸びてはいないので、身長差もほぼ変わっておらず相変わらず話すのは前を向いたままだ。
「おばさーんっ!塩とウルを下さいっ!」
「はいよっ!ルリィちゃんは今日も元気だね!相変わらずヴィクトル一緒かい。ほらあんたは無駄に強面なんだから、少しは愛想を良くしたらどうだい!」
「……これでも大分表情が出るようになっただろ。それに俺が愛想を良くするのはルリィだけでいい」
くっ!!こういう不意打ちがあるから、ヴィクトルさんはずるい!最近私には面と向かって番とか言わないけど、隣でこういう風なセリフを言われたら!私、全く免疫が無いんだってば!!
脳裏にセフィーの黒い笑みを思い浮かべ、平常心、平常心と呟きながらお金を取り出しておばさんに渡す。
「全く、こんな小さい内にそんなこと言われても、ねぇ、ルリィちゃん」
「そ、そう、私はまだ十二歳だし!!じゃあ、おばさん、また来るからっ!」
「ああ、またよろしくね!しっかり護衛するんだよ、ヴィクトル!」
塩とウルを受け取って急いでカバンにしまい、いつもの卵を買う店へとタタッと駆け出した。
憎らしいことに、私がいきなり駆け出しても、ヴィクトルさんは少しだけ速足になるだけだ。
……速足ってところがね。しかも少しだけ。……うん、いいんだけど。
いつも顔を出す店では毎回ヴィクトルさんと一緒なので、私がヴィクトルさんの番だということは皆が知っている。なのでこういうやり取りはしょっちゅうあるのだが、私としてはどうしていいか今だに分からないままなのだ。
そのまま卵を買い、ついでに屋台で売っていたパンも買ってそのまま急ぎ足で門を抜けた。