王子様のキミ♪

「えっ,ちょっと離してよ!」

無視したまま歩く転入生。

すぐに靴箱まで行かされて,
校門を出た。

「ちょっ,ちょっと!」

オドオドする私に,

「なに?」

平然とした転入生。

「あの,一人で帰るんで。

じゃぁ...。」

引っ張られた腕を離して,
歩こうとしたら,

「お前,俺様の言うこと聞
かねぇのか?」

はい???
"この俺に"の次は
"俺様"ですか??

「別に・・・。ていうか,違
う人と帰ればいいじゃん!」

「俺,お前としか帰りたくね
ぇ。」

「は...??」

転入生は私の腕をまた引っ張
って自分の体に私を寄せて,

チュッ・・・。

キスをした。
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