【完】イミテーション・シンデレラ
Act 7 熱愛報道。 どうしてこのタイミングで!?
Act 7 熱愛報道。 どうしてこのタイミングで!?
泣くだけ泣いて、困り果てた真央は私のご機嫌取りを始めた。 それでも泣き続ける私に憔悴しきった真央は、笹田さんを呼んでくれて
「俺が意地悪ばかり言って、岬を泣かしてしまいました」と見当違いの事を言って、心から反省しているように見えた。
私が泣いた理由は、真央のせいではない。 帰りの車の中で真央からラインが届いた。『ごめん。俺調子に乗り過ぎたな。反省しています。許して』と。
全く真央らしくない内容で、少しだけ涙が引っ込んだ。
「岬ー…、大丈夫?」
私が床に突っ伏して大泣きしているのを発見した笹田さんは、かなり焦っていた。
仕事で悔しくて泣きそうになる事は多々あった。 けれども出来るだけ人前では泣かないように意地ばっかり張っていた。
そんな私が人目もはばからずに大泣きをしているものだから、笹田さんも相当焦ったに違いない。