子犬系男子の甘い溺愛が止まらない



水族館からはバスに乗り、電車を乗り継いで帰る。



「本当に今日はありがとう」


「こちらこそ、今日は綾瀬先輩とデートできて楽しかったですっ!」



もうそろそろわたしの家の最寄り駅に着く。


お別れする前に……と、天馬くんにお礼を伝えた。


天馬くんも楽しかったみたいで、本当に良かった。


早速カバンにキーホルダーをつけてくれているのも嬉しい。



「じゃあ、また学校でね!」



そうお別れして帰るはずだった。



「……な、なんでっ」



なぜか駅で天馬くんも降りていて、改札まで一緒に通ってしまった。



「天馬くんってお家この辺じゃないよね?」


「はい、隣町です!」


「じゃあなんで!」


「綾瀬先輩とまだ一緒にいたいから……って理由じゃいけませんか?」



そんな潤んだ目で見られたら……


いいよと言うしかないじゃない。



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