子犬系男子の甘い溺愛が止まらない



天馬くんと歩く帰り道。


ここを歩いていると、藤ヶ谷くんのことを思い出す。



もう少し先だったっけ?


───告白された場所。



「昨日から綾瀬先輩、ずっと何か悩んでますよね?」


「……へ?」


「見てたらわかりますよ。 それも副会長と何かあったっていうのも」



天馬くんに見抜かれていたことに驚いて顔を上げる。



「もしかして生徒会長、副会長に告白されちゃいました?」


「……っ」



図星をつかれて、言葉に詰まってしまう。


ここまでバレているのに、違うよと嘘をつくのは違う気がして、なんとか頷いて答えた。



「やっぱりね」



天馬くんは驚いた様子もなく、まるで前からわかっていたようだった。




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