子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
「綾瀬会長ーっ! 今日は何から始めますか?」
授業を6つも受けてからの放課後だというのに、とても元気な天馬くん。
生徒会室の扉を開くなり、わたしの元へとやって来る。
そんな天馬くんの持っているカバンには、この間お礼にとあげた水族館で買った白いイルカのキーホルダーがぶら下がっている。
「天馬くんのつけてるキーホルダー可愛い!」
「ですよね! お気に入りなんですよ、これ」
絢ちゃんに褒められた天馬くんが、こちらを見て微笑む。
天馬くんっ!
そんなにこっちを見たら、わたしがあげたものだってバレちゃっ……
「もしかして、初花先輩からもらったとか?」
「……っ!」
なんでこうも、わたしの周りの人たちは勘が鋭いんだろう。
今のは絶対天馬くんの行動が悪いと思うんだけど。