子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
でも、天馬くんから返ってきた言葉は、予想外のものだった。
「なんで決めつけるの? そんなの行動してみなきゃわかんないじゃん」
天馬くんの言葉は、グサリと胸に刺さる。
……なんで決めつけてるんだろう。
天馬くんは綾瀬会長のことが好きだけど、綾瀬会長の気持ちは?
直接確認したわけじゃないんだから、わからない。
わたしは?
わたしは何か行動した?
「僕もこう見えて綾瀬会長を振り向かせるのに必死なんだよ。 なんてったってライバルは副会長だし……ふたりがお似合いだって話もよく聞くし」
「そう、だったの?」
「そうだよ。 僕をなんだと思ってるの?」
意外だった。
天馬くんは、いつも副会長の前でも余裕そうだったから。
藤ヶ谷副会長のことをライバルとも思ってないのかと思ってた。