子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
「また連絡するね」と教室でお別れをして、夏休み前最後の生徒会へと向かう。
大きな行事の体育祭も無事に終わって、一旦休憩。
今日は夏休み後半からの活動について確認して、早々に切り上げるつもり。
きっとみんなも1学期最終日で早めに帰りたいだろうし。
「綾瀬ー、これから生徒会室行くとこ?」
「あっ……そうだよ?」
「じゃあ一緒に行こう」
「う、うんっ」
廊下でばったり会った藤ヶ谷くん。
仁奈ちゃんとお別れした時にはもう教室にいなかったから、先に行ったんだと思ってた。
どうやらどこかに寄り道していたらしい。
藤ヶ谷くんとは、あまり会話はない。
避けられてるっていうわけではないし、藤ヶ谷くんもいつも通りなんだと思うんだけど……
あれからお互いあの件に触れることなく、ダラダラと時間が経っていた。