子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
「さて、わたしも準備しないと」
今日は高校の入学式。
……とは言っても、わたしは新入生として参加するわけではなく、在校生代表、生徒会長としてだ。
"お姉ちゃんだから、しっかりしなきゃ"
いつからかそんな気持ちが強くなって、周りから見たわたしはしっかり者らしく、高校に入学してすぐに生徒会を薦められた。
どの部活に入ろうかと迷っていたわたしは、ちょうどいいと入部を決めた。
───あれから2年。
まさか生徒会長をやることになるとは思っていなかった。
仕事は大変だけれど、結構やりがいも感じている。
もうすっかり気慣れた制服を身につけて、心地よい暖かな風に黒いロングヘアをなびかせながら、高校へと向かった。