子犬系男子の甘い溺愛が止まらない



「……ちょっと、撮りすぎじゃないかな?」



だんだん恥ずかしくなってきて、止めに入る。


雑誌やテレビで見るモデルさんとは違って、カメラを向けられるのは慣れない。



「だって、初花が可愛すぎるんだよー!」



次は一緒に、と並んでツーショット。



「仁奈ちゃんの方が似合いすぎだよ」



スマホの画面に映ってる仁奈ちゃんを見て、思ったことがそのまま口に出る。


本当にそう思うんだもん。


いつもはアップヘアの仁奈ちゃんだけど、今日は下ろしていて、わたしと同じくゆるく巻かれたヘアスタイル。


そのギャップにもやられつつあるのに、うさ耳なんて可愛すぎる。



「そう? あんまり髪下ろすこともないし、可愛い初花に言われたら嬉しいかもっ」



嬉しそうに微笑む仁奈ちゃんの笑顔に、キュンっとしたのは秘密。



「あっ、ごめん仁奈ちゃん!そろそろ時間だから行ってくるね!」


「うん、また後でねー!」



ハッと思い出して、仁奈ちゃんと別れてやって来たのは放送室。


これからわたしは、大事な仕事がある。





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