子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
ドクンドクンと今日一番大きな鼓動が聞こえる。
自分の心を落ち着かせるように、唾を飲み込んだ。
「あのね天馬くん、今日……わたしと一緒に踊ってくれないかな?」
言ってしまった。
恥ずかしくて。
天馬くんがどんな表情をしているのか見るのが怖くて。
俯いたままの顔を上げられない。
「……わぁっ!?」
数秒間の沈黙が流れたあと、思いっきり天馬くんに抱きしめられる。
「どうしよう、先輩っ……」
「ど、どうしたの?」
「嬉しすぎて……どうにかなりそう」
そう言って、わたしを抱きしめる腕の力が少し強くなる。
それに答えるように、ギューッと抱きしめ返した。