子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
「副会長って、綾瀬会長のこと好きですよね」
「……っ」
いつものように煽ってみると、副会長の手が止まった。
「やっぱり図星なんですね」
まぁ、元から知っていたけど。
あれだけ態度に出されたら、嫌でもわかる。
「だったら、何?」
副会長は、そう不機嫌そうに顔を上げて僕を睨みつけてきた。
そうそう、その目。
僕の競争心を掻き立てる。
もしかして、僕って性格悪すぎる?
そんなことはどうでもいいんだけど。
だって、好きな人を振り向かせるためにはどんな努力でも必要でしょ?
副会長に先輩は渡したくない。
ううん、副会長だけじゃない。
誰にも先輩を渡したくない。
僕だけを見て欲しい。