子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
もう、我慢できない
1年の中でも1位2位を争うほど、生徒会が忙しい時期に入った。
そのせいか、生徒会室の机の上には莫大な量の資料たちが積み上がっている。
ゴールデンウィークが明けてからは、体育祭に向けての話し合いと一番直近に控えている生徒会行事、生徒総会の準備で大忙し。
仁奈ちゃんから放課後カフェに行かないかと誘われたけれど、思っていたよりも忙しくて断ってしまった。
せっかく声をかけてくれたのに申し訳ない。
去年までは後輩として先輩の仕事の手助けをしてきたけれど、生徒会長の仕事はこんなにも大変なんだと今になって感じる。
「絢ちゃーん、この前お願いしてた資料ってできあがってる?」
「もちろんです! 確認お願いします!」
絢ちゃんの仕事は丁寧かつ早い。
手渡された資料もとても見やすくて、本当に助かる。
「うん、大丈夫そうだね。 ありがとう、絢ちゃん」
「いえいえ! もうひとつの資料も完成しそうなので、できたら渡しますね!」
「ありがとう」
絢ちゃんの笑顔に元気をもらって、資料に視線を戻してチェックを再開した。