【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
「行きましょう」

「...うん」



「北川くんと何かあったの?」

私は月子さんと中庭へ。私が落ち着く場所、覚えてくれてた。中庭の草の匂いと花の匂いは本当に落ち着く。

「私、北川くんに嫌われたみたい」

「嫌われたって...」

「私が悪いのよ。北川くんの期待に応えられなかった...。だからあんなに怒って。私も酷い態度をして。最低ね。私...」

「そんなに自分を責めないで」

「ありがとう。でも、これで良かったのよ。北川くんのことが好きって気持ちは錯覚だって分かったし。感情を断ち切れる、良い機会だったわ」

「本当に、それでいいの?そんな簡単に諦めて後悔はない?」

「ないわ。私から諦めたんだから後悔なんてこれっぽっちもない。私、帰るわね。月子さん、今日はありがとう。また明日...」

「うん。ゆっくり休んでね」
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