【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
何を考えてたのか、いや、何も考えていなかった。だから彼女の手を掴んだと思う。

「桜井さん...俺は...」

「この手を離しなさい。離さない場合はどうなるか分かっているわよね?」

分かっているよ。でも、離さないよ。

「話を聞いてほしい。お願いだ」

「今更何よ!話なんて聞きたくないわ...!」

「美優!」

「・・・!何よ、呼び捨て?随分偉くなったじゃない...」

「俺はお前が好きだ...!」

「な、何言って...」

「俺はお前に救われたからここにいることが、変わることが出来たんだ」

「北川くん」

「話、聞いてくれるよね?」

「分かったわよ。聞くわ」
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