【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした

「ふふ。最後はお父さんが全部もっていっちゃったけどね。あなたなんでそんなに髪の毛が長いの？」

「えっと、こうすれば周りと目を合わせずに済むと思って...」

すると女の子が俺の髪に触れてかき分けた。

「ごめんなさい。びっくりさせたわね。...やっぱり。あなた凄く綺麗な顔してる。髪で隠してるなんてもったいないわ。なんで隠してるのか分からないけどあなたはこっちの方が絶対似合うと思う。自分に自信が持てるわ！」

その言葉が俺の心に響いて変わるきっかけとなった。まずは中学から通う学校。新しい場所で新しい自分で生活出来るところを探した。もちろん。両親も賛成してくれた。

選んだ学校はあの女の子と出会った夕霧学園。夜遅くまで塾に通って学園の学力まで追いついた。特に受験のない学校だけど、学力は相当高い学校だった。

それから髪も染めて、ピアスを開けて。校則じゃダメだったけど、派手になりたかったのかな。怒られてもいいから悪になろうなんて思ってたんだと思う。入学初日に先生に呼び出されたっけ。