【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
「ただいま〜」

「おかえり美優。カバン置いてそこに立って」

「はーい」

「制服よし、髪の毛は...前髪がちょっと長いわね。明日にでも切りに行きなさい」

母は完璧主義の人間。家に帰ると制服の乱れや、髪の乱れをチェックされる。

「あっ!切るなら今どき前髪で、校則に引っかからないやつにしなさいね!」

「分かってるわよ」

完璧主義な母だけど、服装や髪型は今どきのにしなさいって言ってくる。それはそれで助かる。

ビッシリした髪型は流石に浮くからね。

「ただいまー」

「お兄ちゃんおかえり。さぁチェックするわよ」

「おかえりお兄ちゃん。お父さんは?」

「あぁ。さっきそこで会って絡んできた奴をぶっ飛ばした後、また、走って行った」

「お姉ちゃんのところかしら」

「そうだろうな。母さんからも言ってやってよ。いちいち来なくていいって」

「そうねぇ〜。でもあの人あなた達の事になると私の言う事も聞かないのよね」

「お兄ちゃん。諦めた方がいいわよ」

「仕方ないか。あれは俺らでも止められないからな」
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