【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
北川くんは小さな女の子を肩車していた。

「ああ。この子ね、迷子みたいなんだ。今から案内所に行くからみーちゃんも着いてきて」

「お兄ちゃん。この人誰?」

「こんにちは。私は桜井 美優っていいます。今日はこのお兄さんと遊園地に遊びに来てたんだ。よろしくね」

女の子は私が自己紹介するとニコッと笑ってくれた。

私までその笑顔につられてしまう。

案内所に着いて係の人に迷子のお知らせをしてもらった。数分後。女の子のご両親が迎えに来た。

「本当にありがとうございます」

「お礼なんていいんですよ。もう、お母さんの手、離しちゃダメだぞ?」

「はーい!お兄ちゃん、お姉ちゃん。ばいばーい!」

「バイバイ」

「バイバーイ!」

女の子は私達が見えなくなるまで手を振っていた。
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