【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
「それでもあなたのやっている事は人として最低なことです...!」

「とにかく退学は決定だ。これ以上、君にこの学園に居られては、他の生徒に悪影響だ」

「会長、さすがにすぐってのは可哀想じゃないっすか?」

三人の男子生徒のうちの一人が会長に意見した。

「そうだな。...なら、こうしよう。桜井美優は今日から一週間、停学してもらう。その間に、風紀委員長を辞めるか、学園を辞めるか考える時間を与える。それでどうだ?」

「さすが会長。言うことが優しいですね」

「だろ?」

これのどこが優しいの?今すぐにでも投げ飛ばしたい。

「みーちゃん、今は抑えて」

怒りでわなわなと震えていると、北川くんがこっそり私を止めてくれた。

「話は以上だ。今すぐ帰りたまえ。桜井美優」

「...分かりました。失礼します」

ガチャン

退学もしない。風紀委員長を辞めるなんて事も絶対にしたくない。一体、どうすればいいのかしら。頭が真っ白だわ。北川くん、まだ出てこないわね。帰りましょう...。

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