【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
朝は四時に起きた。正確にはその時間に目が覚めてしまった。早く行って、早く集めたい。そんな思いが強かったんだと思う。

「桜井美優の退学取り消しの為に署名お願いします」

朝早くからやっているのに誰一人、署名書に名前を書いていない。

キーンコーンカーンコーン

嘘だろ。全然集まっていない。

「私のところもゼロです」

「なんで集まらない。このままじゃ...」

退学を取り消せない。

「まだ初日です。放課後も頑張りましょう!」

「そうだね」

けれど、放課後も集まらなかった。

まだ初日だ。明日には集まる。きっと集まる。
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