【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
〘署名は今日も集まらなかったよ。また明日頑張るよ。それとね。一つ気になることがあるんだ。亀井さんの事なんだけどね。亀井さん、真剣に協力してくれるんだけど、会長の名前を言った途端、表情曇ったんだよね。俺、それがなんか気になって。何かある気がするんだよね。みーちゃん何か心当たりない?前に会長の事知ってたからさ。何か思い出したら連絡してね。じゃあ、おやすみ〜〙

こんなもんかな。停学期間中は一日一回、みーちゃんに報告メールをしている。返事は全然返ってこないけど...。

ブーブーブー

電話だ。珍しいなこんな時間に。あれ?みーちゃんだ。

「もしもし?」

『もしもし北川くん?私。桜井ですけど』

「どうしたの?みーちゃんが電話かけてくるなんて珍しいね」

『メール見て少し思い出したことがあって』

「亀井さんのこと?」

『ええ。それと会長のことも話しておこうと思って...』

『美優ー!こんな時間に誰と電話してるんだ?!まさか男かー!』

『お父さん少し静かにして!』

美優の父の声を聞いて思わず正座してしまった北川。

『ごめんなさい。もう大丈夫だから』

「う、うん...」

やばい。まじでビビった。俺と話しているのがバレたら俺、投げ飛ばされるな...。考えたらなんか悪寒が。
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