【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
「すまなかった。今まで...。信頼は失ったかもしれない。だけど俺は、月子への信頼を回復させる為に努力するつもりだ。分かってくれるか?」

「分かってるわよ。それに信頼は失ってないよ。これからも友人としてユウくんと一緒にいるわ」

「友人としては納得がいかないな」

「え?」

「友人としてではなく、これからは恋人として俺の傍にいてくれ」

「ユウ...くん」

「月子...」

「ごめんなさい」

「・・・!」

「ユウくんの気持ちは嬉しい。けど、今は答えられません」

「なぜだ?」

会長の機嫌が悪くなった。また亀井さんに暴力を振るう前に止めないと...!

「かめい...!」

パシ

北川が美優の手を掴み、美優の行動を止めた。

「みーちゃん。今はお節介なしだよ。今は見守ろう」

北川くんの言う通りね。今は見守りましょう。

「あのね、恋人になってほしいって事は凄く嬉しいの。私もそう、思ってたし。けど、いざとなると恥ずかしくて。どうしていいか分からないの」

「だから今は俺の気持ちに答えられないと」

「本当にごめんなさい...」

「はあ、お前はいつもめんどくさい奴だな。だが、俺の事一度振ったんだ。これくらいは許せ」

会長は優しく亀井さんを自分の方へ引き、抱きしめた。

「ユウくん!?ちょっと、桜井さんたちが見てる...!」

「フン!知るか。言っただろ?これくらいは許せって」


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