ドラム女と男達
しばらくすると
サトは私の手を握って
教室まで連れて行った。
教室に入ると
みんなの痛い視線が感じられた。
ふと前を見ると
そこには
号泣している加奈と
それをなだめる 麻耶と穂積。
それを見て
シュンスケが言う。
「俺が無理やりしただけ。こいつには関係ねえからな。」
加奈は黙ったまま下を向いていた。
サトは5組なので
リョウとバトンタッチして
サトとタカチャンとシュンスケが教室に帰っていく。
「秋を頼んだぞ」
コソッとリョウにそういって その場を去るサト。
私はその影を最後まで見つめていた。