夢に君を想う話
夜道に君を馳せる話
春香と喧嘩をした。


しかも、クリスマスに。




「秋のことなんて、嫌い」




その言葉が、心臓にグサっと刺さって。


だから俺も、




「じゃあ別れる?」




なんて子供みたいに傷つけ返すことしか出来なくて。



今にも泣きそうな顔、してた。



ひどく傷つけてしまったんだって、春香の顔を見てすぐに気づいた。



だけど俺は、自分の心の傷すらまだ塞げていなくて。


だから、家を出た。




帰りづらくなるのなんて、最初からわかっていたのに。
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