夢に君を想う話
秋は不機嫌にコートをハンガーにかけて、冷え切った料理を横目に言った。
「春香だって、今日は全部手作りするって言ってたのに、どこが手料理なんだよ?全部惣菜じゃん」
「そ、それは、友達と会ってたら時間が遅くなって………でも、約束の20時には用意できるように買ってきたんだよ?」
「はいはい……」
「………なによ」
クリスマスだっていうのに、雰囲気は最悪で。
去年も、一昨年も、こんな空気にはならなかったのに、どうして今年はこんなに上手くいかないんだろうって、嫌になる。
「……………ケーキ、買ってくればいいんだろ」
面倒くさそうな秋の言葉に、むかついて、悲しくなる。
「もうケーキ屋なんてどこも閉まってるじゃん」
棘のある言葉をわざと返して、こんな風にしか会話できない自分にも悲しくなって。
「…………わかってて文句言ってきたのは春香だろ?」
秋は、そんな私の心境などきっと梅雨知らず、棘だけに反応して、眉を顰めた。
「春香だって、今日は全部手作りするって言ってたのに、どこが手料理なんだよ?全部惣菜じゃん」
「そ、それは、友達と会ってたら時間が遅くなって………でも、約束の20時には用意できるように買ってきたんだよ?」
「はいはい……」
「………なによ」
クリスマスだっていうのに、雰囲気は最悪で。
去年も、一昨年も、こんな空気にはならなかったのに、どうして今年はこんなに上手くいかないんだろうって、嫌になる。
「……………ケーキ、買ってくればいいんだろ」
面倒くさそうな秋の言葉に、むかついて、悲しくなる。
「もうケーキ屋なんてどこも閉まってるじゃん」
棘のある言葉をわざと返して、こんな風にしか会話できない自分にも悲しくなって。
「…………わかってて文句言ってきたのは春香だろ?」
秋は、そんな私の心境などきっと梅雨知らず、棘だけに反応して、眉を顰めた。