キミに好きと伝えたい。
ショートストーリー『ごめん』

キミに言えばよかった…。


「大好きだよ」って
僕から伝えたかった。

だけど…

僕には
自分から言う
自信がなかったんだ。




僕は…
まだキミを包み込んで
あげられるくらいの
人間じゃないと思ったから…。


ホントはキミのことが
僕も好きなのに…


キミの気持ちに
こたえられなかった。







僕は正直に
キミへの気持ちを話した。




キミは
そんな僕に
優しく接してくれた…。



「それでも私は、
あなたを待っていたい。

あなたを
好きであることは
変わらないもの。」



こんな風に
言ってくれる人は
初めてだった。


ありがとう。



でも、
僕には…
キミに"好き"と伝える勇気がない。



ごめん…。







僕には
どうして勇気がないのだろう…。



キミのことが大好きなのに。


僕は…キミに〝好き〝と伝えたら

いつか僕の前から
キミがいなくなっちゃうような気がして

こわいんだ…。

だから
勇気がでない…。






だけど…


これ以上
キミを待たせるのは
ダメな男だよね。


キミに伝えて
いつか、
いなくなるかもしれないのと

伝えずに
キミがいなくなるかもしれないなら

ちゃんと
伝える方がいいよね?


僕は決めた。







キミに
好きと伝えるよ?

キミに今から会いに行くね。

ごめんね?

あの時、キミの気持ちにこたえられない。

なんて言って…。

僕はキミが嫌いだったから
そんなこと
言ったんじゃないんだ。

僕はキミが好きだから
あんなこと言っちゃったんだ。

あの時キミの心は傷ついてたよね…?

ごめん。




そして
キミを待たせて…ごめん。




僕がホントに
キミに伝えたかった言葉は…

〝大好きです〝
〝こんな僕だけど…キミの傍に居たい〝
〝キミにいてほしい…僕の傍に。ずっと〝



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