没落人生から脱出します!
「リアン、何か欲しいものがあるんですか?」
「……ああ。新しい魔道具を作りたくてな」
このふた月の間に、試作品だった携帯コンロは商品として認定された。屋台を営む商人や、遠征時に使うという傭兵に人気があって、売り上げは上々である。
次は何を作るんだろう。エリシュカはワクワクしてきた。リアンに作ってほしいものはいっぱいある。冷蔵庫に冷凍庫の機能をつけて欲しいし、クーラーも欲しい。
「じゃあ、採取場所が決まったら連絡する」
「了解! ありがとうよ、旦那!」
モーズレイは、来たときとは真逆のテンションで去っていく。
「今度は何を作るんですか? リアン」
ワクワクしながら見上げると、リアンは一瞬黙ってじっとエリシュカを見つめた後、ふっと目をそらした。
「……試作だ」
「ほえ?」
何の試作をするのかを聞きたいのに話が通じない。なおも言いつのろうとしたら、リアンはヴィクトルの方へと行ってしまった。
「……ヴィクトル、今日の納品予定だが」
「うん?」
「魔力調整はエリシュカにやらせたいから、ふたりで行ってきてくれないか?」
「はいはい。了解ー」
突然のお出かけ予定に、エリシュカが慌てる。
「え、どこに行くんですか?」
「食堂【柿の木】、換気扇の設置作業があるんだよ」
そんなわけで、午後からはヴィクトルと外出となる。
「……ああ。新しい魔道具を作りたくてな」
このふた月の間に、試作品だった携帯コンロは商品として認定された。屋台を営む商人や、遠征時に使うという傭兵に人気があって、売り上げは上々である。
次は何を作るんだろう。エリシュカはワクワクしてきた。リアンに作ってほしいものはいっぱいある。冷蔵庫に冷凍庫の機能をつけて欲しいし、クーラーも欲しい。
「じゃあ、採取場所が決まったら連絡する」
「了解! ありがとうよ、旦那!」
モーズレイは、来たときとは真逆のテンションで去っていく。
「今度は何を作るんですか? リアン」
ワクワクしながら見上げると、リアンは一瞬黙ってじっとエリシュカを見つめた後、ふっと目をそらした。
「……試作だ」
「ほえ?」
何の試作をするのかを聞きたいのに話が通じない。なおも言いつのろうとしたら、リアンはヴィクトルの方へと行ってしまった。
「……ヴィクトル、今日の納品予定だが」
「うん?」
「魔力調整はエリシュカにやらせたいから、ふたりで行ってきてくれないか?」
「はいはい。了解ー」
突然のお出かけ予定に、エリシュカが慌てる。
「え、どこに行くんですか?」
「食堂【柿の木】、換気扇の設置作業があるんだよ」
そんなわけで、午後からはヴィクトルと外出となる。