東京ヴァルハラ異聞録
それに驚く俺達。
「え!?え!?なんで……真由が動かなく……」
「もしかしてこれ……」
動揺を隠し切れない様子で慌てふためく梨奈さんと沙羅に、篠田さんが口を開いた。
「三ヵ月前……西軍のキングが破壊された。そして、次のキングが選ばた。それが真由だ。自動販売機、テーブル、PBT……キングになる『モノ』は他にもあるってのによ。よりによって真由がキングになっちまったんだよ」
怒りを露にするわけでもなく、ただ穏やかに。
篠田さんは一筋の涙を流して、そう答えた。
「う、嘘だ。嘘だよ、ねえ!真由ちゃん!そんなのやだよ!返事してよ!」
状況を理解したのか、沙羅が涙を流して、金の像に変化した真由さんを揺する。
大切な友達……それが、動かない金の像になった。
これがキングだと言うなら、篠田さんが誰も近付けようとしなかった理由がわかったよ。
キングを破壊されるわけにはいかない。
真由さんを殺させるわけにはいかないという強い想いがあったのだろう。
「見ての通りだ。真由の居場所を知られるわけにはいかねぇ。お前らはここで殺す……つもりだったんだけどな。真由にお前らを頼まれちまった……」
「え!?え!?なんで……真由が動かなく……」
「もしかしてこれ……」
動揺を隠し切れない様子で慌てふためく梨奈さんと沙羅に、篠田さんが口を開いた。
「三ヵ月前……西軍のキングが破壊された。そして、次のキングが選ばた。それが真由だ。自動販売機、テーブル、PBT……キングになる『モノ』は他にもあるってのによ。よりによって真由がキングになっちまったんだよ」
怒りを露にするわけでもなく、ただ穏やかに。
篠田さんは一筋の涙を流して、そう答えた。
「う、嘘だ。嘘だよ、ねえ!真由ちゃん!そんなのやだよ!返事してよ!」
状況を理解したのか、沙羅が涙を流して、金の像に変化した真由さんを揺する。
大切な友達……それが、動かない金の像になった。
これがキングだと言うなら、篠田さんが誰も近付けようとしなかった理由がわかったよ。
キングを破壊されるわけにはいかない。
真由さんを殺させるわけにはいかないという強い想いがあったのだろう。
「見ての通りだ。真由の居場所を知られるわけにはいかねぇ。お前らはここで殺す……つもりだったんだけどな。真由にお前らを頼まれちまった……」