東京ヴァルハラ異聞録
魂の鎖
「沙羅ね、一度北軍に戻ろうと思うの」
秋葉原のラーメン屋で腹ごしらえをしていると、突然沙羅がそう言って、一緒に食べていた嵐丸さんが麺を吹き出した。
「そ、そりゃあないぜ沙羅ちゃん!こんなに仲良くなれたってのに!」
テーブル席、嵐丸さんの向かいに座っていた久慈さんが麺まみれになりながら、怒りを抑えつつそれを払う。
「えへへ、ありがとうね。嵐丸くん。でも、沙羅は北軍じゃない?西軍で塔に向かう人を集めるより、北軍の人の方が協力してくれるかもしれないと思って」
言いたい事はわからなくもないな。
思惑はどうあれ、敵じゃないってだけで、話はしやすくなるもんだ。
特に、敵軍の人間と殺し合いをしているこの街では。
「確かにそれはあるかもしれないね。だけどわかってるかな?もしも戦場で黒崎と遭ったら……俺は手加減なんてしないからね」
久慈さんがそう言い、沙羅を見る。
「いいよなあ。俺なんて防衛隊長だから、北軍に行く事も出来ないからな。まーさんが生き返るにはまだ時間がかかるし……そうだ久慈、お前それまで防衛を手伝えよ」
前回の総力戦で、俺と沙羅が、愛美の代わりに防衛をしたからな。
秋葉原のラーメン屋で腹ごしらえをしていると、突然沙羅がそう言って、一緒に食べていた嵐丸さんが麺を吹き出した。
「そ、そりゃあないぜ沙羅ちゃん!こんなに仲良くなれたってのに!」
テーブル席、嵐丸さんの向かいに座っていた久慈さんが麺まみれになりながら、怒りを抑えつつそれを払う。
「えへへ、ありがとうね。嵐丸くん。でも、沙羅は北軍じゃない?西軍で塔に向かう人を集めるより、北軍の人の方が協力してくれるかもしれないと思って」
言いたい事はわからなくもないな。
思惑はどうあれ、敵じゃないってだけで、話はしやすくなるもんだ。
特に、敵軍の人間と殺し合いをしているこの街では。
「確かにそれはあるかもしれないね。だけどわかってるかな?もしも戦場で黒崎と遭ったら……俺は手加減なんてしないからね」
久慈さんがそう言い、沙羅を見る。
「いいよなあ。俺なんて防衛隊長だから、北軍に行く事も出来ないからな。まーさんが生き返るにはまだ時間がかかるし……そうだ久慈、お前それまで防衛を手伝えよ」
前回の総力戦で、俺と沙羅が、愛美の代わりに防衛をしたからな。