東京ヴァルハラ異聞録
「じゃあ、総力戦が終わって生き残っていたら万世橋で落ち合おう」
そう言われ、悟と別れた俺達は、人形町通りから一本隣の道に。
残り約10分……。
ビルと車の間に隠れて、様子を見る。
「ここに来たらどうしよう。南軍の人は、私達を殺す為に来るんでしょ?」
「多分……そうですね。少なくとも、昨日の有沢ってやつはそう感じました」
悟さんは武器レベルがあると言った。
つまり、この世界に来たばかりの俺達のレベルは最低という事だ。
強いやつと当たれば殺される。
それでも昨日、有沢を倒したみたいに、武器レベルが低くても殺す事は出来るんだ。
いかに隙を突くか。
弱い俺達は、ちまちま暗殺を繰り返すしかないんだ。
「不意打ちしかないですよね。美佳さんは弓矢だから出来そうですけど、俺はこれだから近付かないと」
握り締めた日本刀を見詰め、ボソッと呟くけれど……美佳さんは首を横に振った。
「な、何言ってるのよ。弓矢なんて使った事がないんだから。上手くやれるかどうかもわからないのに」
……まあ、そうだよな。
弓道部でもなければ弓に触る事もないだろうし、俺だって日本刀の扱いなんて知らないから。
それでも、やるしかないのだろう。
そう言われ、悟と別れた俺達は、人形町通りから一本隣の道に。
残り約10分……。
ビルと車の間に隠れて、様子を見る。
「ここに来たらどうしよう。南軍の人は、私達を殺す為に来るんでしょ?」
「多分……そうですね。少なくとも、昨日の有沢ってやつはそう感じました」
悟さんは武器レベルがあると言った。
つまり、この世界に来たばかりの俺達のレベルは最低という事だ。
強いやつと当たれば殺される。
それでも昨日、有沢を倒したみたいに、武器レベルが低くても殺す事は出来るんだ。
いかに隙を突くか。
弱い俺達は、ちまちま暗殺を繰り返すしかないんだ。
「不意打ちしかないですよね。美佳さんは弓矢だから出来そうですけど、俺はこれだから近付かないと」
握り締めた日本刀を見詰め、ボソッと呟くけれど……美佳さんは首を横に振った。
「な、何言ってるのよ。弓矢なんて使った事がないんだから。上手くやれるかどうかもわからないのに」
……まあ、そうだよな。
弓道部でもなければ弓に触る事もないだろうし、俺だって日本刀の扱いなんて知らないから。
それでも、やるしかないのだろう。