東京ヴァルハラ異聞録
「わかるわー。初めは不安しかなかったもんな。怖くて心細くてさ」


拓真まで……。


「悪かったよ。俺もお前達と同じような事を言ってるって言いたいんだろ?そりゃあ、わけがわからないよな……本当に」


「違うんだ昴。お前が求めてる答えはそこにあるんだよ」


まだ続けるつもりか?


謝ったのに、拓真もなかなかしつこいな。


拓真が指差したのは俺のスマホ。


メッセージアプリに受信しているけど、これが何かあるって?


馬鹿にされているとわかっているけど、拓真に乗ってメッセージアプリを開いた。


誰から届いてるかと思えば拓真じゃないか。


「開いたぞ。で?どこに答えがあるんだよ」


拓真からのメッセージは、何かURLが貼られているだけで、これを開けば何かわかるって?


どうせ、心霊サイトとか、心療内科のサイトにでも飛ぶんだろ?


「昴……何が起こっても諦めないで」


「生きる意志を持てよ」


二人が真剣な表情でそう言って……俺はなんだか気味が悪くなった。


と、同時に指先がURLに触れて……突如襲われた激しい眠気で、俺は意識を失ってしまったのだ。


思えば……一年前にはすでに、俺はこうなるように運命付けられていたのかもしれない。
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