東京ヴァルハラ異聞録
殴り合う俺と久慈さん。
お互いに篠田さんから想いを託されたのに、道が違ってしまった二人。
「な、何をしているの二人とも!!くだらない喧嘩をしている時じゃないでしょ!?」
慌てて月影が止めに入ろうとするが、沙羅がそれを止める。
「大丈夫だよ、乃亜ちゃん。ほら、見て?二人とも笑ってるじゃない。武器も使わずに、こんなに楽しそうに戦ってるなんて、沙羅は見た事がないよ」
「……な、何を呑気に。少しでも時間が惜しいと言うのに」
「きっと、この二人には必要なんだよ。だから沙羅は黙って見てるよ。昴くんが自分の意思でやってる事なんだから」
沙羅の言葉に、月影は呆れたように首を横に振った。
「結城昴!お前に一体何が出来るっ!!」
グッと引いた拳が、俺に目掛けて放たれる!
だが、俺はそれを額で受け止めて。
逆に、殴り付けた久慈さんの拳がダメージを受けた。
「俺は……俺達は!皆で元の世界に帰る!!その為の戦いだ!!無理だなんて言わせないっ!!」
久慈さんの手を横に弾き、そのまま体当たり気味に頭突きを食らわせる。
バキッという、何かが砕けたような音が聞こえて……久慈さんは床に倒れた。
お互いに篠田さんから想いを託されたのに、道が違ってしまった二人。
「な、何をしているの二人とも!!くだらない喧嘩をしている時じゃないでしょ!?」
慌てて月影が止めに入ろうとするが、沙羅がそれを止める。
「大丈夫だよ、乃亜ちゃん。ほら、見て?二人とも笑ってるじゃない。武器も使わずに、こんなに楽しそうに戦ってるなんて、沙羅は見た事がないよ」
「……な、何を呑気に。少しでも時間が惜しいと言うのに」
「きっと、この二人には必要なんだよ。だから沙羅は黙って見てるよ。昴くんが自分の意思でやってる事なんだから」
沙羅の言葉に、月影は呆れたように首を横に振った。
「結城昴!お前に一体何が出来るっ!!」
グッと引いた拳が、俺に目掛けて放たれる!
だが、俺はそれを額で受け止めて。
逆に、殴り付けた久慈さんの拳がダメージを受けた。
「俺は……俺達は!皆で元の世界に帰る!!その為の戦いだ!!無理だなんて言わせないっ!!」
久慈さんの手を横に弾き、そのまま体当たり気味に頭突きを食らわせる。
バキッという、何かが砕けたような音が聞こえて……久慈さんは床に倒れた。