海に浮かんだ星(クリスマスの童話)

「嫌だ!嫌だ嫌だ!!そんなの!」

少年は、こらえきれずに小さな真珠の涙をぽろぽろと零します。


「坊ちゃん、
坊ちゃんは随分強くなられたじゃないですか? 

大丈夫ですよ。 
ちゃんと一人で北の海へ行けますから。」

大ヒトデはその温かい手のひらで、ぎゅっと握った少年の手を優しくなでました。


「そんな事言ってるんじゃないよ!
そんな事・・・」

少年はぷいと大ヒトデから目を逸らすと、遠くの街に色とりどりに輝くイルミネーションを見ます。


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