海に浮かんだ星(クリスマスの童話)
「ねぇ、ヒノ爺・・・、人間の子供は毎年12月25日になると、お空から来る赤い服の人に贈り物をもらえるんだよね・・・」
少年の頭にある考えが浮かびました。
「坊ちゃん・・・」
「だったら今年だけ、今年だけ僕の願いも叶えてもらえないかな・・・。」
「坊ちゃん・・・」
「そしたら・・・そしたら僕ね」
「坊ちゃん・・・」
悲しそうに少年を呼ぶ桃色大ヒトデの声は、次第にかすれていきます。