東京ルミナスピラー
日が昇り始めた早朝。


俺達三人は善吉医院を出て、光の壁へと向かった。


タケさんがいるあのカラオケ店を目的地にするなら、上野駅から秋葉原に向かって伸びる中央通りを行くのがいいか。


西軍が戦争中だと言うことを知っても、その中に飛び込もうとする人は少数。


北軍浄化会の台頭もあってか、以前ほど人がいない。


視界の端でカウントダウンが始まっていて、もうすぐ聖戦が始まる。


「そう言えば葵、あんたは武器レベルいくつなの? 戦い続けで確認する暇もなかったんじゃない?」


「ああ……西軍に帰る準備とかで忘れてたな。夕蘭と蘭子はどうなんだよ」


夕蘭に尋ねられて、PBSを開いてみると……レベルは上限の80。


上限を解放する条件があるけれど、どうやらまだ満たせてはいないようで、その条件を確認するととんでもない内容だった。


ルークの撃破や、東西南北全ての軍で戦闘を行う。


といった条件が提示されていて、それらはクリアしているものの、残るひとつの条件。




「黒井風助を倒せ」





という条件が凶悪すぎて目眩がした。


それは目標ではあるものの、今の武器レベルで倒さなければならないということで、今より強くなってからということは出来ないのだ。
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