東京ルミナスピラー
「ところでさ、西軍には俺達以外にも人はいるわけだろ？ だったら、皆で集まって一箇所でってことにはならないのか？ なんでわざわざ小さなグループに分かれてるのかがわからないんだけど。協力して生き残るべきじゃないのかな」


別にここにいるのが嫌なわけじゃなくて、聖戦の時にあんなに大勢の人がいたんだから、皆で連携を取れば他軍に押し負けることも無くなるんじゃないかと思って。


「無理だろうな。学校を思い出してみろ。同じ教室で、同じ勉強をしてるクラスメイトと、一人も仲間外れにすることなく皆でずっと一緒にいるのか？ 小さなグループを作って集まるだろうが」


状況の違いはあっても、杉村のその説明はわかりやすかった。


確かに同じ教室でも、グループが違えば話をしなかったり、最悪敵対することもあるもんな。


居心地のいい人達だけで集まるのは、いつでもどこでも同じってことか。


「PBSの画面を左にスワイプするとねぇ、この辺りの情報が出てくるよ。西軍のグループの勢力図とかがね」


「へぇ。左にスワイプ……」


ひなたさんに言われた通りにPBSを開き、画面を左になぞってみると……画面が切り替わり、西軍のマップが表示されたのだ。
< 105 / 1,486 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop