東京ルミナスピラー
「な……なんだと? 篠田が死んだ? 馬鹿野郎が! だったらどうするこの状況を!」


なぜそんなに焦っているのかはわからないけど、こっちだって蘭子がこんな姿になってしまうし、どうすれば良いかわからない。


「ちょ、皆落ち着いてくれ! 落ち着いてくれんと話もろくに出来ん! 完結に話してくれ! 秋本さん、何があったんや! あんたほどの人が、なんでそんな血塗れになっとるんや!」


瓦礫の中から現れて、血塗れなのが普通に思えてしまっていたから、大和さんに言われて初めて気付いたよ。


そう言えば血塗れじゃないか。


「東軍から大軍勢が西軍に向かっている。隅田川に掛かる線路は破壊しておいたから、多少の足止めにはなるだろうが……」


「な、なんやて!? 東軍が動き出したっちゅうんかい! もっと早くに知らせてくれとったら……後10分早かったら、西軍最強の三人が揃っとったんや!」


よりによって、俺達が殺し合いをしている最中に東軍が攻めて来るなんて。


ということは、親父さんは浅草橋駅付近にいたというわけか。


「こんなのんびりしとれん! ワシはタケさんの代わりに西軍の指揮をせにゃならん。秋本さん、敵勢力はどれくらいなんや! 詳しく教えてくれや!」

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