東京ルミナスピラー
「わからん。一つだけ言えることは、視界が鬼で埋まるくらいはいたということだけだ」
親父さんも、こんなに大怪我を負いながらタケさんに助けを求めに来たのか。
いや、北軍の人間である親父さんが、こんなになるまで戦ってくれたんだ。
西軍からしたら助けられていると言った方がしっくり来るな。
「ついに……来る時が来たっちゅうわけかい。まさか、隣接する北軍や南軍を無視して西軍に来るとは思わんかったけどな」
「都合が良かったんだろう。南軍はにらめっこが続いて、東軍に対しては受け身だ。北軍に至っては名鳥のグループが突出して強いが、後は烏合の衆といったところだからな。まず内輪揉めで他の軍の相手をしている余裕がない西軍を攻め落として、両側から挟撃するということだろう」
「つまり……西軍を突破されたら北軍も南軍も終わるっちゅうことやな」
そんな重要な局面で、タケさんと宗司を欠くなんて運がない!
蘭子の肩に手を置き、どうすれば良いかと考えていた時、その声は聞こえた。
「ついに目覚めたか蘭子。しかしその姿……絶望が中途半端だったと見えるな」
親父さんが空けた穴から、一人の男が現れたのだ。
一人の男……いや、この悪魔と俺は一度会っている。
親父さんもすでに顔見知りのようで、振り向くと同時にハルベルトを構えた。
「鬼王・黒井!」
親父さんも、こんなに大怪我を負いながらタケさんに助けを求めに来たのか。
いや、北軍の人間である親父さんが、こんなになるまで戦ってくれたんだ。
西軍からしたら助けられていると言った方がしっくり来るな。
「ついに……来る時が来たっちゅうわけかい。まさか、隣接する北軍や南軍を無視して西軍に来るとは思わんかったけどな」
「都合が良かったんだろう。南軍はにらめっこが続いて、東軍に対しては受け身だ。北軍に至っては名鳥のグループが突出して強いが、後は烏合の衆といったところだからな。まず内輪揉めで他の軍の相手をしている余裕がない西軍を攻め落として、両側から挟撃するということだろう」
「つまり……西軍を突破されたら北軍も南軍も終わるっちゅうことやな」
そんな重要な局面で、タケさんと宗司を欠くなんて運がない!
蘭子の肩に手を置き、どうすれば良いかと考えていた時、その声は聞こえた。
「ついに目覚めたか蘭子。しかしその姿……絶望が中途半端だったと見えるな」
親父さんが空けた穴から、一人の男が現れたのだ。
一人の男……いや、この悪魔と俺は一度会っている。
親父さんもすでに顔見知りのようで、振り向くと同時にハルベルトを構えた。
「鬼王・黒井!」