東京ルミナスピラー

話しながらも、二人の攻防は続く。


両手両脚を使った超高速のタケさんの連撃を、槍を上手く回転させながら受け止める。


回転数では圧倒的にタケさんの方が上なのに、それでも全部防ぎ切って攻撃まで仕掛けている父さんも凄い。


「やれやれ……拳帝とまで呼ばれた男が甘いことを言っちゃって。だったらどうしてあんたも北軍のキングを狙ってる？ 自分だって早くこの街から抜け出したいと思ってるんじゃないの？」


その言葉が、タケさんの動きを一瞬鈍くさせた。


そして隙ありと言わんばかりに突き付けた槍が、タケさんの右肩をかすめたのだ。


服が破れ、槍の穂先が血をタケさんの後方に飛び散らせた。


「はっ！ キングを壊せばお前のレベルは半分になる！ となりゃあ簡単に勝てるってもんだろうが！」


だけどタケさんも負けてはいなかった。


肩をかすめた槍の柄を掴み、グイッと引き寄せると同時に、父さんに強烈な頭突きを放ったのだ。


ゴツッと音が聞こえて、父さんは一瞬よろめいたけれど、すぐに槍を離して消した瞬間、再び取り出して構える。


「……一朝一夕で身に付く戦い方じゃない。一体何なんだ、父さんといい、タケさんといい……」