東京ルミナスピラー
「おいおい、なんで俺達はランキング1位と2位のやつと一緒に行動してんだ? 明らかに場違いだろこれ」
「まあまあ杉村さん。仕方ないじゃないですか。成り行きなんですから」
「成り行きっつってもだぜ? 見ただろ。あのバトルをよ。俺達が100人いても、勝てるとは思えねぇ」
父さんに案内されて、北軍の街を歩く。
上野駅から浅草方面に歩いていると、北軍の人間が驚いた様子で俺達を見ているけど、先頭に父さんがいることで特に怪しいとも思われていないみたいだ。
きっと、父さんが捉えた捕虜……とでも思われているのだろう。
「どこまで行くつもりだ名鳥。まさか俺達を罠にハメようなんて思ってねぇだろうな?」
「それこそまさかでしょ。丁度着いたところだよ」
そう言って父さんが立ち止まったのは、「善吉医院」という看板のあるビル。
ここに一体何があるのか、何を俺達に見せようとしているのかはわからないけど、よほど重要なものがあるに違いない。
と、そこまで考えて、一つの結論が脳裏を過ぎった。
「まさか……姉さんがここに?」
「うおい、マジかよ! だったら早くもおじさんと光ちゃんを見付けたってことか!? じゃあ後は家に帰るだけじゃねぇかよ!」