東京ルミナスピラー

宗司の言う通りなんだけど、その「家に帰る」というのが一番難関なんだよな。


「忘れたのかよブザー。敵軍のキングを破壊しなきゃ、この街からは出られないんだぜ？ 簡単に出られるなら、とっくに出てるっつーの！」


医院のドアを開けた父さんは、杉村の言葉に頷いて中に入って行った。


受け付けを抜けて、奥の処置室の方へと向かう。


「自由に出られるなら、多くの人がこんな街からは抜け出ているだろう。それが出来ないからこそ苦しんでいるんだ。生きることさえ叶わない人達だっているんだよ」


暗い院内。


父さんはカーテンを開けて、ベッドらしいものの横に立ち、照明のスイッチに手をかけた。


「これが……俺が隠しているものだ。そして葵……お前が求めていたものだ」


そう言い、スイッチを押したと同時に、枕元の照明が灯る。


暗い中で突然眩い光が辺りを照らす。


そしてその光でベッドの上に浮かび上がったのは……。








パンツ一枚の裸の女性……吹雪の寝姿だった。







「ピヨ！ テメェッ！ お前もこの巨乳おばさんを求めてたのかよ！ くそっ！ 無防備な熟女とかたまらねぇ！」


杉村に首を絞められながら、前後に揺すられるけど、俺が知るかよ！


父さんは何を勘違いしてるんだよ！