東京ルミナスピラー
俺がPBSを開いて頭を悩ませていると、宗司が驚いたような声を上げている。


「わ、わわっ! なんだこりゃ! ソウルウェポンって文字がまた光ってる! もしかして2個目の武器が出るのかよ!」


軽くパニックを起こしながらも、宗司がその文字に触れると、手には斧刃の付いた槍……ハルベルトが握られていたのだ。


「はぁ!? どんなイカサマだよそりゃあ! ソウルウェポンはそいつの魂の形……普通は一個だけだろうがよ! なんでお前は二つも武器があるんだよっ!」


これには流石に杉村もわけがわからないといった様子で、宗司の額を指で何度も突いてみせた。


「し、知らねぇっての! にしても……おお、武器レベルはハンマーもハルベルトも共通だ。スキルは個別に付けられるみたいだけど」


そう聞くと、なんか宗司が特別な風に思えてしまうよな。


俺も杉村も、タケさんや父さんも武器は一つだって言うのに。


「まあいい。少しは強くなっただろ。ここは北軍、敵地の真っ只中だからな。西軍に戻るだけでも、かなり厳しいと思え。油断すれば死ぬからな!」


今更言われるまでもない。


俺はPBSを閉じて日本刀を取り出し、杉村に続いて建物の外に出た。
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