東京ルミナスピラー
「それにしても、帰るならタケさんについて行けば良かったんじゃないのか? なにも俺達だけで帰らなくても……」
周囲を見回し、北軍の人間がいないことを確認しながら秋葉原方面へと向かう。
太陽の光が眩しく、すっかり朝の空気になってしまっている。
「俺もそれは考えたけどよ、あの人は強すぎるんだよ。結局、敵があの人を恐れて近付かねぇか、あの人が一人で全部片付けちまうだろ。そうなると、俺達は一向に強くなれねぇ」
杉村の言い分もわかるけど、俺達が戦えるほど楽な場所なのかここは。
今度は俺や杉村も、死ぬ覚悟はしておかなければならないかもしれない。
大通りの浅草通りを避け、一本北側の道を歩いて駅の方に向かう。
道路だけじゃなく、上空にも注意を向けなければならないのが神経を使う。
物音一つにも意識を集中して、聞き逃さないようにと。
そんな中で、その声は聞こえた。
「いやっ! 来ないで! 離してよっ!」
ここよりもさらに北の方、ひとつ先の交差点の方から聞こえた。
「今の声……誰かが助けを求めてる!」
「おいおいおい、なんか危なそうだぜ!? 早く行かないと!」
俺と宗司が慌ててそう言ったが、杉村は首を横に振った。
周囲を見回し、北軍の人間がいないことを確認しながら秋葉原方面へと向かう。
太陽の光が眩しく、すっかり朝の空気になってしまっている。
「俺もそれは考えたけどよ、あの人は強すぎるんだよ。結局、敵があの人を恐れて近付かねぇか、あの人が一人で全部片付けちまうだろ。そうなると、俺達は一向に強くなれねぇ」
杉村の言い分もわかるけど、俺達が戦えるほど楽な場所なのかここは。
今度は俺や杉村も、死ぬ覚悟はしておかなければならないかもしれない。
大通りの浅草通りを避け、一本北側の道を歩いて駅の方に向かう。
道路だけじゃなく、上空にも注意を向けなければならないのが神経を使う。
物音一つにも意識を集中して、聞き逃さないようにと。
そんな中で、その声は聞こえた。
「いやっ! 来ないで! 離してよっ!」
ここよりもさらに北の方、ひとつ先の交差点の方から聞こえた。
「今の声……誰かが助けを求めてる!」
「おいおいおい、なんか危なそうだぜ!? 早く行かないと!」
俺と宗司が慌ててそう言ったが、杉村は首を横に振った。